2020/02/20
東北地方に行くならぜひ乗ってみたい観光列車を4つご紹介します。旅の計画を立てる参考にしてみてください。
東北の景色も食べ物もまとめて楽しみたい!そんな人におすすめなのが、青森県の八戸駅と岩手県の久慈駅の間を走る「TOHOKU EMOTION」です。三陸海岸沿いを走る三陸鉄道の列車で、場所によっては車窓から太平洋を眺めることもできます。
TOHOKU EMOTIONの最大の特徴は列車そのものがレストランとなる「東北レストラン鉄道」であること。三陸を移動しながら東北の食材を使ったこだわりの料理が楽しめます。車内にはライブキッチンスペースがあり、料理する様子を間近で見られる演出も。
車内のインテリアは、青森の「こぎん刺し」や岩手の「南部鉄」、福島の「刺子織」など、東北地方の伝統工芸をイメージして各車両がデザインされています。料理や景色のみならず、車内に施された芸術的な装飾にも注目したいところです。
秋田県の秋田駅から青森県の青森駅(一部号車は弘前駅まで)にかけて、奥羽本線と五能線を走る「リゾートしらかみ」。東北の日本海側を走る観光列車として、その窓からは岩に打ち寄せる波や「日本の夕陽百選」に選ばれている「千畳敷海岸(せんじょうじきかいがん)」などが見られます。さらに海と反対側には、世界自然遺産に登録されている白神山地も臨めます。
リゾートしらかみとして運行している車両には、ブルーの車体が特徴の「青池」、オレンジの「くまげら」、グリーンの「橅(ぶな)」の3種類があります。このうちもっとも新しい車両が、2016年にリニューアルした新型リゾートしらかみ「橅」です。
橅の車体は、白神山地のブナ林や、そこに降りそそぐ優しい木漏れ日を連想させるデザイン。内装にもブナはもちろん、秋田産の杉や青森産のヒバなどを贅沢に使用し、木のぬくもりを随所に感じさせてくれます。車内には展望室やイベントスペース、東北の地酒やスイーツなどの販売カウンターも設けられ、楽しい旅を演出してくれます。
「とれいゆ つばさ」は山形新幹線の車両として福島県の福島駅から山形県新庄駅までの間を運行する観光列車です。新幹線でありながら、ゆったりとした寛ぎのひとときも提供してくれます。
車内では、窓から外の景色を楽しみながら足湯体験できるスペースもあるのが特徴(※足湯のご利用は、指定旅行商品の購入者に限ります)。畳のお座敷やバーカウンターなどを備えた「湯上りラウンジ」などもあり、まるで温泉街にいるような感覚です。
6両のうち3両は、畳ばりのイスと木製のテーブルが置かれた「お座敷指定席」となっています。天井などには美しいレリーフも施され、贅沢な気分になれるでしょう。
お子さまもきっと大喜びするのは、岩手県の花巻駅と釜石駅の間を走る蒸気機関車「SL銀河」です。岩手県出身の作家、宮沢賢治が書いた「銀河鉄道の夜」をテーマとした列車で、迫力ある車体は昔の蒸気機関車を復元したもの。車両の側面には、同作品に登場する星座や動物をイメージした美しい絵も描かれています。
車内に一歩足を踏み入れると、そこは宮沢賢治の時代にタイムスリップしたような空間。赤いじゅうたんにガス灯風の照明、ステンドグラスなどがレトロな雰囲気をかもし出しています。
1号車には、列車としては世界で初めて光学式のプラネタリウムが設置され、SL銀河のオリジナルプログラムが見られます。宮沢賢治や東北地方ゆかりの品々を展示したギャラリーもあり、宮沢賢治の世界観により深く触れることができます。
東北地方をめぐる観光列車は、新幹線から蒸気機関車までタイプもさまざま。東北へ旅行に行くなら、ぜひ目的地までの交通手段にもこだわってみてください。移動中もその土地の空気を肌で感じることができ、想い出深い旅になるでしょう。