2024/12/19
2022年4月に成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことに伴い、学生でも18歳以上なら親の同意がなくとも自分名義のクレジットカードを作成できるようになりました。とはいえ、収入がないため、クレジットカードを作るのは不安だという学生の方もいるのではないでしょうか。
当記事では、学生でも作れるクレジットカードについて、作れる条件や作れるクレジットカードの種類、学生に最適なクレジットカードの選び方などを解説するとともに、学生がクレジットカードを持つときの注意点についてもあわせて紹介します。
目次
結論から先にいうと、満18歳以上であれば学生でも自分名義のクレジットカードの申込みは可能です。クレジットカードを作れる年齢や条件について、詳しくご説明します。
満18歳以上の大学生・短大生・専門学校生なら、クレジットカードを申込みできます。学生が作れるクレジットカードには、学生限定の「学生専用カード」、年齢制限がある「若年層向けカード」、18歳以上なら誰でも作れる「一般カード」の3種類があります。
一般社団法人日本クレジット協会が2020年に行った「大学生に対するクレジットカードに関するアンケート調査結果」では、大学生のクレジットカード所持率は約61%で、そのうちの約8割が自分名義のカードを保有しているという結果になったそうです。
また、同協会の「成年年齢引下げに伴う18〜19歳との契約等の実態把握のための調査(2021年度調査結果)」によれば、カード会社のうち、18〜19歳の学生との契約を認めると回答した割合は、条件付きも含めると77.8%でしたが、2022年4月の以降の対応としては79.5%と微増しています。ただし、ほかの年齢層の顧客(20歳以上)と比較して、90%以上のカード会社が限度額を10万〜30万円程度と少額に設定すると答えています。
なお、民法改正により2022年4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたため、18〜19歳であっても、クレジットカードをはじめとする各種の契約に保護者の同意が必要なくなりました。
参考:
「令和元年度 大学生に対するクレジットカードに関するアンケート調査結果 」
「2021年度 成年年齢引下げに伴う18〜19歳との契約等の実態把握のための調査 」
原則として、18歳未満の高校生にはクレジットカードを発行できません。ただし、家族名義のクレジットカード「家族カード」なら条件を満たせば発行できるほか、卒業年の1月1日〜3月31日までの期間なら現役の高校生(18歳以上)でもクレジットカードを申込める「イオンカード」などの例外もあります。
もし未成年の高校生がクレジットカードを持ちたいというときは、クレジットカードではありませんが、デビットカードやプリペイドカードがクレジットカードの代替になる可能性もあります。
学生がクレジットカードを申込む際に必要なものは、一般的にクレジットカードの申込みに必要なものと同様に、下記の本人確認書類(申込み方法によって必要な枚数が異なる)と、引落とし口座にご利用する自分名義の銀行口座だけです。
■学生のクレジットカード申込みに必要な本人確認書類
書類の種類 | 準備するもの |
---|---|
顔写真付き書類(1点) | 運転免許証、マイナンバーカード、特別永住者証明書など |
顔写真なし書類(2点) | 健康保険証、発行日より6ヵ月以内の住民票の写し、母子健康手帳など |
本人確認書類に認められないもの | 学生証など |
また、学生がクレジットカードの申込みをするにあたって、申込書や申込みフォームに住所や生年月日、年収など、個人の属性を記載する必要があります。年収については、アルバイトをしている場合は目安の年収を記入し、アルバイトをしていなければ0円と記入します。記入項目などについては、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひご参照ください。
学生向けのクレジットカードにも豊富なラインナップがあります。学生がクレジットカードを作るとき、どのような点を意識してクレジットカードを選ぶのが正解なのでしょうか。押さえておくべきポイントを紹介します。
特に学生をターゲットにした「学生専用カード」には、年会費無料、学割やポイント還元率アップなど、学生限定で享受できるサービスが充実しています。なかには、通常は年会費がかかるような国内・海外旅行傷害保険の自動付帯や、マイルがたまる特典が付いているクレジットカードなどもあります。
また、大学生なら、大学が提携しているクレジットカードを選ぶのも選択肢のひとつです。カード会社が提携しているもので、クレジットカードのご設定にもよりますが、大学の生協でのお買い物や講座の受講料がおトクになるなどのメリットがあります。
学生向けのクレジットカードは、在学中の年会費が無料というものがほとんどです。年会費が永年無料で、卒業後に継続してご利用できるクレジットカードも存在します。なお、「1年に1回以上の利用」など、条件をクリアできなければ年会費が無料にならないクレジットカードもあるので、注意が必要です。
年会費無料のクレジットカードのラインナップが多すぎて、どのクレジットカードを選んでよいのか分からないときは、ポイント還元率や付帯する保険、サービス、学生特典など、クレジットカードをご利用になる目的やシーンに目を向けてみましょう。
クレジットカードのなかには、特定の店舗でご利用するとポイントがアップするクレジットカードがあります。普段ご利用している店舗が対象なら、そのクレジットカードを第一候補にすれば、普段どおりの生活をしているだけでポイントがたまり、おトクで節約につながります。
学生がはじめてクレジットカードを作るときには、いくつかの注意点があります。どれも事前に把握しておけばリスクを避けられるとともに、トラブル発生時にも落ち着いた対応が可能なので、よく理解しておきましょう。
学生がはじめてクレジットカードを持つと、その便利さから使いすぎてしまうことがあります。手持ちの現金がなくてもお支払いが可能なため、現金でお買い物をするときよりもお金を支払う感覚が薄れてしまうのです。
もしクレジットカードの引落とし日に銀行の口座残高不足で引落としができない場合は、延滞金(遅延損害金)が発生します。そして延滞を繰り返すとクレジットカードがご利用できなくなる可能性もある上、信用情報に傷がつくおそれもあります。信用情報に傷がつくと、ほかのクレジットカードの審査にも落ちてしまうので注意が必要です。
学生がクレジットカードをご利用になるときは、あくまでも借入金ということを認識した上で、ご利用になってください。カード会社にご利用限度額の引き下げを申請することも可能なので、使いすぎが不安な方は申請するのも得策かもしれません。
クレジットカードにはご利用限度額が設定されており、限度額以上のご利用は不可能です。特に学生の場合、収入がなかったり不安定だったりしてご利用実績も少ないため、限度額を低めに設定しているカード会社が多いようです。
限度額はカード会社によって異なりますが、10万〜30万円程度の設定がほとんどです。そのため、極端に高額なお買い物はできません。カード会社に増額申請すれば、カード会社の各所定の審査を受けたうえで限度額の増額に対応してくれることもありますが、そのためには収入を増やす、ご利用実績を積むなど、カード会社からの信用度を高める必要があります。
クレジットカードが紛失、盗難にあった場合、第三者から不正に利用されるおそれがありますが、対応策を知っておけば落ち着いて対応できます。
まず、クレジットカードをなくしたと気づいたら、すぐにカード会社に連絡してクレジットカードの利用をストップさせましょう。同時に、警察に紛失届を提出します。
また、銀行に連絡をすれば、銀行口座からの引落としをストップさせることも可能です。この場合は、本来支払い義務がある引落としまでストップされてしまうので、あらかじめカード会社にも連絡を入れておくのを忘れないようにしましょう。連絡を怠った場合、支払遅延として取扱われるので注意が必要です。
18歳以上の大学生や短大生、専門学校生であれば、問題なくクレジットカード機能付きのイオンカードを申込めます。また、高校生(18歳以上)でも、卒業年度の1月1日以降ならクレジットカード機能付きのイオンカードに申込みが可能です。特に学生におすすめのイオンカードを厳選して紹介します。
年会費 | 無料 |
---|---|
国際ブランド | Visa/Mastercard/JCB |
種類・機能 | クレジット/WAON |
たまるポイント | WAON POINT/電子マネーWAONポイント |
利用可能サービス | AEON Pay/Apple Pay/イオンiD/家族カード/ETCカード |
イオンカード(WAON一体型)には、クレジットカード機能のほか、電子マネーのWAONをご利用したお支払いも可能な「電子マネーWAON機能」も搭載されています。
カード申込み時にカードの発行方法に「即時発行でお申込み」を選択すると、最短5分で審査が完了し、アプリ「イオンウォレット」にカード情報が届きます。すぐにお買い物したい方にとってはうれしいですね。
年会費 | 無料 |
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国際ブランド | Visa/Mastercard/JCB |
種類・機能 | クレジット/WAON/キャッシュカード |
たまるポイント | WAON POINT/電子マネーWAONポイント |
利用可能サービス | AEON Pay/Apple Pay/イオンiD/家族カード/ETCカード |
イオンカードセレクトは、クレジットカード・キャッシュカード・電子マネーWAONの特典・機能がひとつになったカードです。イオンカードセレクトのクレジットご利用代金はイオン銀行口座からのお引落としとなるため、引落とし口座がないという方が、口座開設も同時に申込み手続きできます。
また、電子マネーWAONのオートチャージでもポイントがたまるので、WAONを使用すればポイントの2重取りも可能です。
年会費 | 無料 |
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国際ブランド | JCB |
種類・機能 | クレジット/WAON |
たまるポイント | WAON POINT/電子マネーWAONポイント |
利用可能サービス | AEON Pay/Apple Pay/イオンiD/家族カード/ETCカード |
おしゃれや流行に敏感な学生に特におすすめしたいのがTGC CARDです。TGC(東京ガールズコレクション)チケットの先行販売や、TGC会場でのオフィシャルグッズ購入割引など会員限定特典が盛りだくさん。
※会場によっては、上記特典が受けられない場合がございます
また、イオンシネマの「ドリンク(S サイズ)・ポップコーン(S サイズ)セット引換券付きシネマチケット」が1,400円(税込)(年間購入可能枚数18枚)、「特別鑑賞シネマチケット」が1,000円(税込)(年間購入可能枚数12枚)でおトクにご利用できるほか、もしものときに安心な海外旅行傷害保険(利用付帯)も付帯しています。申込み後最短5分ですぐに使える「即時発行」に対応しているのもうれしいポイントです。
※沖縄県・西日本など一部のイオン商業施設内の他社映画館および、「割引対象外」表示がある特別興行等ではご利用いただけません。
※本特典は「暮らしのマネーサイト」ログイン後、「イオンシネマ優待」ページ内「販売サイト」にてシネマチケットをお買い上げのうえ、有効期限内にACチケット情報を登録された座席指定分のみ適用となります。窓口料金での購入による差額返金などはいたしかねます。
※お一人あたりの購入枚数には上限がございます。
※シネマチケットの購入は「本人認証(3Dセキュア)」登録済みのイオンカード(ミニオンズ)・イオンカードセレクト(ミニオンズ)・TGC CARDのクレジット払いに限らせていただきます。
詳しくはこちら
年会費 | 無料 |
---|---|
国際ブランド | JCB |
種類・機能 | デビットカード/WAON/キャッシュカード |
たまるポイント | WAON POINT/電子マネーWAONポイント |
イオン銀行キャッシュカードとデビットカード、電子マネーWAONが1枚になったカードです。クレジットカード機能は搭載されておらず、15歳(中学生は除く)から申込み可能です。
ご利用代金はイオン銀行の普通預金口座から即時引落としされるので、現金感覚でご利用できます。イオン銀行ATMと一部の提携金融機関ATMでも平日所定時間内は入出金手数料無料になり、無駄な出費も防げます。
また、海外ATMで現地通貨が引き出せるので、面倒な両替も不要。海外旅行や留学などでも重宝します。
学生で自分名義のクレジットカードを作ることに不安があるなら、家族カードを作るのも選択肢の1つです。家族カードは、クレジットカード本会員の家族が持てるカードで、本会員と生計をともにする18歳以上の方(配偶者・親・子)なら申込みでき、本会員のクレジットカードとほぼ同様のサービスが受けられるのが最大のメリットです。
イオンカードでは、イオンカードセレクト、イオンカード(WAON一体型)などのクレジットカードを対象に、家族カードを最大3枚まで用意しています。詳しくはこちらをご参照ください。
18歳以上であれば学生でも自分名義のクレジットカードを作ることができます。自分が頻繁にお金を支払うシーンや、各クレジットカードの特徴などを比較して、自分にマッチするクレジットカードを選び、学生生活をサポートしてもらいましょう。
特にイオンカードは、本来クレジットカードの申込みが難しい高校生でも18歳以上の高校生なら、卒業年度の1月1日以降にクレジットカードの申込みが可能です。学生の方は、ぜひイオンカードへのお申込みを検討してみてください。なお、学生がクレジットカードをご利用するときは、収入と支出のバランスを考え、無理のない範囲で計画的にご利用しましょう。
※カード発行には所定の審査がございます。
※当記事は2024年12月時点の情報となります。