50代に必要な生命保険とは?選び方・見直し方のおすすめポイントを解説

生命保険とは、病気やケガなどの万一のリスクに備えることで、自分と家族を守る生活保障の仕組みのことです。
一般的には結婚や出産、親の介護などのように、ライフステージが変わるタイミングで加入する方が多いとされています。
50代は、住宅ローンや子どもの教育費の支払いなどで経済的な負担が重くなるほか、病気のリスクも高まりやすい年代です。
こちらの記事では、50代に必要な保険の選び方・見直し方のポイントについて詳しく解説します。
将来的な不安に備えたい方は、ぜひお役立てください。
目 次
50代が想定すべきリスクとは

病気のリスクは、年齢とともに上昇します。
特に、三大疾病として知られる「がん」「脳血管疾患」「心疾患」は、その傾向が顕著に現れる病気です。
実際に、厚生労働省による「令和2年(2020)患者調査の概況」では、下表に示したように、年齢が上がるほど三大疾病による入院患者が増えることが明らかにされています。
0~14歳 | 15~34歳 | 35~64歳 | 65歳以上 | |
---|---|---|---|---|
がん | 1,000人 | 1,300人 | 23,100人 | 87,400人 |
脳血管疾患 | 200人 | 500人 | 16,000人 | 106,500人 |
心疾患 | 200人 | 400人 | 5,700人 | 52,000人 |
一方で、50代が注意すべき病気は三大疾病だけではありません。
厚生労働省の同調査によると、50代以降になると何らかの不調で受療する可能性が高いことも示唆されています。
急激に病気のリスクが高まるわけではありませんが、50代前後を境目に通院・入院が必要になる方が増えるのは事実です。
「これまでに何の病気もしたことがないから」と考えるのではなく、今一度生活習慣や健康状態などを見直すべきタイミングと捉えましょう。
日本人の健康寿命と平均寿命
内閣府の「令和4年版高齢社会白書」によると、令和元年時点での平均寿命は女性が87.45歳、男性が81.41歳と報告されています。
一方で、健康的に生活できる健康寿命は、女性が75.38歳で、男性が72.68歳です。
どちらも年々増加傾向にはあるものの、両者の間には8~12年もの差があるのが現状です。
つまり、人によっては、健康状態や経済面での不安を抱えながら過ごさなければならない期間があるということです。
なるべく健康でいられることが一番ですが、病気やケガのリスクは誰にも想定できません。
万一の場合でもなるべく家族に負担をかけないようにするには、安定した収入が見込める今のうちから準備しておくことが大切なのです。
50代で保険の見直し・加入をおすすめする理由は?
上述したように、50代は病気のリスクが高まるほか、子どもの進学や親の介護など、ライフステージの変化による支出が増える年代です。
そこで将来的な不安に備えるための1つの手段として、生命保険への加入が挙げられます。
しかし、年齢が上がるほど保険料は高くなるのが一般的です。
少しでも保険の加入・見直しに興味があるのなら、早めの検討をおすすめします。
また、生命保険の加入には、年齢制限が設けられているケースがほとんどです。
保険会社によっても異なりますが、多くの商品では、満70~80歳までが加入年齢の上限とされています。
というのも保険会社は、加入者が保険料を出し合って財源を生み出し、誰かの死亡や病気などの際に給付を行う「相互扶助」の仕組みを取っているためです。
ところが、年齢が高い加入者ほど、保険料や給付金の支払いが生じる確率は上昇します。
その都度、保険料や給付金が支払われれば、病気のリスクが少ない低年齢層には不公平感が生まれる可能性もあります。
そこで、加入者の負担を公平にするための基準の1つとして設けられているのが年齢制限なのです。
そのほかにも、保険の加入時には既往歴や入院・手術歴などが確認され、保険会社の定める一定の基準を満たした方が加入できるようになっています。
50代が医療保険を見直す・選ぶポイントは?

医療保険とは、病気やケガで受療した際に、給付金が受取れる保険のことです。
日本には国民健康保険制度があるため、病院の窓口で健康保険証を提示すれば、年齢に応じて1~3割の自己負担で済むようになっていますが、国民健康保険制度は万一に備えるための制度ではありません。
そこで、公的保険制度などでカバーできない分の医療費を担保してくれるのが、保険会社の医療保険です。
入院時は、差額ベッド代や食事代、部屋のタイプによっては部屋代など、1日に1万円ほどかかるケースも珍しくはありません。
また、働けない期間が増えるほど、家族の生活費が気になるでしょう。
このような場合に、入院や通院1日につき○○円と決められた額の給付金を受けられるのが、医療保険の特徴です。
受取れる給付金の額が多ければ安心感は増しますが、当然保険料は高くなります。そこで目安にしたいのが、生命保険文化センターによる「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」です。
こちらの調査では、入院時の自己負担額と入院で得られなくなった収入の総額として、1万~1万5,000円未満が相場であると算出されています。
つまり、保険を見直し改めて選ぶ際は、公的保障や勤務先の保障などを考慮しながら、1万円程度の給付を担保できるよう決めるのがポイントです。
手術給付金はどう選ぶ?
手術給付金とは、医療保険加入者が所定の手術を受けた場合に受取れる給付金のことです。
給付金が支払われる回数は、商品や保険会社によってさまざまで、支払い回数が制限されていることもあれば制限がないこともあります。
手術給付金の対象手術は「公的医療保険に連動している約1,000種」か「保険会社の約款で定められた88種」の2つに分かれます。
将来的に受ける可能性がある手術を見越して検討するのは難しいかもしれませんが、迷うときは幅広く対応しているものを選ぶのが無難です。
医療保険に付加できる特約の選び方
医療保険は、基本となる入院・通院・手術のほかに、特約を付加することで保障を手厚くできます。
主な特約は「先進医療特約」「特定疾病一時金特約」「退院特約」などです。
先進医療特約は、厚生労働大臣が認めた先進医療を受けた場合に、給付金が支払われる特約のことです。
先進医療とは先進性の高い医療技術をさし、公的医療保険が適用されないため、場合によっては数百万円の費用がかかることがあります。
先進医療特約は、月々の支払が数百円程度で付加できるケースが多く、追加しておいても損はないといえます。
一方、特定疾病一時金特約は、がんや急性心筋梗塞、脳卒中などの特定疾病で所定の状態となった場合に、一時金が支払われる特約のことです。
所定の状態とは、たとえば通院で抗がん剤や放射線治療が必要になった場合などです。
特定疾病は、入院が長引く・入退院を繰り返すことも少なくはなく、経済的負担が大きくなりやすい病気です。
そのため、発症のリスクが高まる50代以降は、検討しておきたい特約といえるでしょう。
なお、通院特約は、入院前後の通院治療に支払われる給付金の特約です。
近年は入院が短期化しており、通院治療が長い傾向にあります。
支払う保険料と保障のバランスを見極める必要はありますが、こちらも十分に検討しておきたい特約の1つです。
50代ががん保険を見直す・選ぶポイントは?

健康不安が高まる50代にとって、がん保険も外せない保険の1つです。
がんは医療の進歩によって治る可能性も多分にある病気ですが、その分治療が長引いたり治療費が高額になったりすることもあります。
そこでがん保険加入時に重視したいポイントとなるのが、給付金が受取れる条件です。
がんは再発リスクが高く、その都度まとまった金額の治療費が必要になります。
ところが、加入している商品によっては、がんの再発時に給付金を受取れないケースもあります。
そのため、がんの診断時に一度だけ給付金を受取れるがん保険の方が保険料はお手頃ではありますが、人によっては保障内容に不安を感じるでしょう。
また、通院治療や、がんの先進医療を受けた場合に保障が受けられるかも、がん保険を選ぶうえで十分に確認しておきたいポイントです。
どちらも特約が適用にはなりますが、経済面で心配することなくさまざまな治療に専念するには、こういったがん保険に付随する内容も十分に検討しておく必要があるでしょう。
50代が生命保険を見直す・選ぶポイントは?

そのほか、ライフステージが変化しやすい50代が加入を検討したい生命保険として、個人年金保険があります。
個人年金保険とは、将来的な生活資金を個人で積み立てる商品のことです。
日本には「国民年金」や「厚生年金」「企業年金」といった公的な年金制度がありますが、老後資金に不安を感じる方は少なくありません。
実際に、令和5年8月4日に行われた、全国50代の会社員を対象にしたゼネラルリサーチ社によるWebアンケート調査では、1,004人の回答者のうち、82%が老後の生活費を心配しています。
一方で、個人年金保険に対し「50代から加入しても十分な資金を蓄えられないのでは?」と疑問に思う方も多いようです。
たしかに50代以降の加入では、十分な老後資金を貯めるための時間があまり残されていません。
しかし、個人年金保険は、毎月義務的に保険料を納める必要があります。
つまり、貯金が苦手なタイプの方でも、ある程度の貯蓄額を目指せるということです。
一般的な金融機関への貯金より利率もよく、効率的にお金を貯めやすいため、50代からでもはじめるメリットは十分にあるといえます。
また、50代以降の加入は、インフレの影響を受けにくいのもメリットの1つです。
一般的に、個人年金保険の多くは契約時に利率が固定されており、将来受取れる金額が決まっています。
ところが、年金を受取るタイミングでインフレが進行すると、物価の上昇により円の価値が相対的に下がるのです。
50代で個人年金保険に加入すれば、年金受取りまでの期間が短く、こういったインフレリスクの影響を受けにくくなると考えられます。
個人年金保険には、年金の受取り期間に応じた多様な種類の商品があります。
また、支払い方法も分割と一括のどちらにするかを自由に選べるのが特徴です。
こういった点をふまえて、50代が個人年金保険に加入する際は、子どもの教育費や住宅ローンの残債など、家計の状況を考慮して支払い方法を選ぶのがポイントです。
公的年金がどれくらい受取れるかを確認したうえで、無理のない範囲で保険料の支払い期間・受取り期間を選ぶようにしましょう。
(まとめ)50代は病気のリスクが高まる年代!保険で老後に備えよう
50代で見直したい保険について詳しく説明しました。
50代は仕事や家庭の都合などで忙しく、保険のことまで気が回らない方が多いかもしれません。
しかし、本当に必要とするタイミングで生命保険に加入できないのはもったいないことです。
また、老後に向けて備えようと考えている方は、一度保険を見直す時間を設けてみてください。
その際は、ぜひプロにご相談ください。
生命保険の選び方は、扶養すべき子どもの人数や介護が必要な家族の有無によっても大きく異なります。
それぞれのライフステージに合わせて適切な保険を選ぶことで、安心して老後を迎えられるでしょう。