公開日:2024/03/28
クレジットカードの利用が増えると、クレジットカード詐欺が心配になることもあります。クレジットカード詐欺とは、何らかの方法でカードを不正利用されてしまい、身に覚えのない請求によって預貯金などをだまし取られてしまうことです。詐欺被害を防ぎつつクレジットカードを利用するためには、どのような対策が必要なのでしょうか。
当記事では、クレジットカード詐欺について、不正利用の手口や確認ポイント、不正利用の予防策などを解説します。
一般社団法人日本クレジット協会のクレジットカード不正利用被害実態調査によると、2023年の不正利用被害額は401.9億円に上りました。2020年は253.0億円、2021年は330.1億円、2022年は436.7億円だったので、2020年と比較すると約150億円も増加しています。
また、2023年の不正利用被害のうち、番号盗用被害額は376.3億円で全体の93.6%でした。偽造被害額は2.0億円で全体の0.5%、そのほかの不正利用被害は23.6億円で全体の5.9%となっており、不正利用被害の原因はほとんどがカード番号の盗用となっていることがわかります。
参考:
クレジットカードを悪用する人は、いったいどのようにしてカード情報を盗むのでしょうか。不正利用には物理的にカードを盗んで悪用する場合と、カード情報を盗んでその情報を悪用する場合があります。主に4つの手口について紹介します。
フィッシング詐欺とは、偽のショッピングサイトなどに誘導して、クレジットカードの情報を入力させて盗む手口です。EメールやSMSなどを送りつけて、リンク先をクリックさせることで、偽のサイトに誘導してクレジットカード番号などの個人情報を入力させます。
スキミングとは、カードの磁気ストライプに書き込まれている情報を抜き出す犯罪手口です。スキマーと呼ばれる特殊端末を使って情報を読取り、不正に個人情報を盗み取ります。
ネットショップからの情報流出は、ネットショップにサイバー攻撃をしかけ、顧客情報を盗む手口です。サイバー攻撃のほか、ネットショッピングの関係者による故意の情報漏洩などもあります。
クレジットカードの紛失・盗難は、紛失されたカードを不正に入手したり、カードそのものを盗んだりして、第三者がカードを悪用する手口です。カードが利用される以外に、スキミングなどの手口に使われることもあります。
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クレジットカードの利用明細を確認した際に見に覚えのない金額や項目の請求があった場合、不正利用の疑いがあります。不正利用かどうか判断するための確認ポイントを解説します。
不正利用を確認するポイントとして、まずは利用明細に記載された日付、利用先、金額と、自分の行動を照らし合わせてみましょう。
利用内容を思い出せれば、適正な支払いであることがわかります。ただし、明細に記載される日付と実際に利用した日付が違っていても、不正利用とは限らないので注意が必要です。カード決済による売上の多くは当日に処理されますが、利用先によっては数日から数週間遅れるケースもあります。利用先に覚えがないか、あっても不安な場合は直接問い合わせてみるなどして確認します。
不正利用されたか確認するポイントの2つ目は、家族・友人・恋人など第三者による利用がないか確認します。
家族カードの利用明細は本会員カードの請求に含まれるので、家族カードで家族が支払っていないか確認しましょう。また、家族や友人、恋人とパソコンなどを共有している場合には、家族のほか、友人や恋人などにも確認することが重要です。共有している端末に登録されているカード情報を使って、カードを利用してしまったことも考えられます。なお、クレジットカードは本人以外の利用は禁止です。自分以外にはカード情報を教えないようにしたり、共有している端末からカード情報の記録を削除したりするなどの対策を行ってください。
不正利用されたか確認するポイントの3つ目として、実際に利用した店舗名と、利用明細にある支払い先の店舗名が合っているかを確認します。利用明細には実際の店舗名ではなく、店舗を運営している企業名が記載される場合も多くあるので、見覚えがない店舗名があった場合には店舗のホームページなどをチェックして、運営会社名を確認しましょう。
クレジットカードによる詐欺被害を防ぐためにはどうすればいいのでしょうか。カードの利用にあたって心がけたい予防策を解説します。
クレジットカードによる詐欺被害を防ぐには、クレジットカードを利用したらメールなどで通知が届くように設定しておくと不正利用があってもすぐに気が付くことができます。カードは利用されてから引落としまでタイムラグがあります。もし不正利用されても、引落としまでに不正利用であることがカード会社の調査により確認されれば、引落とされることはありません。
カード会社によっては、クレジットカードを利用するたびにプッシュ通知やメールを自動的に送信するサービスを行っています。あらかじめプッシュ通知やメールを受取れるように設定しておくことが大切です。利用があったタイミングで内容を確認できるので、不正利用をすぐにチェックできます。
クレジットカードによる詐欺被害を防ぐには、できるだけ早く不正利用に気づくことが肝心です。定期的に利用明細を確認しましょう。スマホのアプリなどで簡単に確認できるように設定して、こまめにチェックする習慣をつけておくことをおすすめします。
クレジットカードによる詐欺被害を防ぐため、カードを利用する前に購入を検討しているショッピングサイトに不審な点がないかを確認しましょう。詐欺サイトの場合、大手企業のURLと一部だけ違っていたり、日本語の表現に違和感があったりするなど不自然な点が見られる傾向があります。
また、ショッピングサイトには日本の法律(特定商取引法)によって、販売業者・代表者または責任者の氏名・住所・電話番号を掲載しなければなりません。しかし、これらの項目がなかったり、またはあったとしても、検索してもそれらしい情報にたどり着けなかったりする場合は、詐欺サイトの可能性があります。
クレジットカードによる詐欺被害を防ぐためには、本人認証サービスを利用することも大切です。クレジットカードの番号とパスワードを盗用されたとしても、本人認証サービスを突破できなければ利用できません。
本人認証サービスは、一般的に「3Dセキュア」といい、クレジットカードや暗証番号のほか、認証コードを使ってセキュリティを強化するサービスのことです。たとえば、イオンカードの本人認証サービス(3Dセキュア)であれば、ネットショッピング決済で認証を求められた際に、SMSまたはアプリ「ワンタイム」に表示されたパスワードを使って本人認証を行います。パスワードは1度しか使えないワンタイムパスワードで、60秒ごとに変わるため、もしクレジットカード情報を盗まれても、第三者のアクセスを防止することが可能です。
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イオンカードの本人認証サービス(3D セキュア)を登録して不正利用を防止しよう
クレジットカードによる詐欺被害を防ぐためには、クレジットカードの情報を見られないようにすることが大切です。カードの利用時に、カード番号、暗証番号、セキュリティコードなどのクレジットカード情報を盗み見られないように注意しましょう。券面のデザインを工夫し、表面にカード番号などの記載がないクレジットカードを発行している会社もあります。それらのクレジットカードを利用することも有効です。
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不正利用が疑われる場合の対処法について解説します。まずはクレジットカード会社に不正利用の可能性について連絡して、カード利用の停止を依頼します。なお、不正利用の可能性を連絡した時点で、それまで使っていたカードは即時利用停止され、カードを再発行する手続きへ移行する場合があります。
クレジットカードを紛失したり、盗難されたりした場合は、カード会社に連絡して利用停止をしてもらうと同時に、警察に遺失届や被害届を出しましょう。
詳しい情報については「利用した覚えのない請求について」をご確認ください。
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詐欺などの不正利用が発生した場合、クレジットカード会社によって返金・補償される可能性がありますが、返金・補償の適用外になる場合もあるため注意が必要です。返金・補償が適用される場合とされない場合について確認しましょう。
カード会社の調査の結果、第三者による不正利用が認められた場合は返金・補償が適用されます。なお、このとき家族や同居人など、カードを利用した人がカード会員本人の関係者であることが判明した場合は、返金・補償は適用されませんので、くれぐれも注意しましょう。
さまざまな理由から、不正利用されたことが認められても返金・補償されない場合があります。主に次のようなケースが当てはまります。
<クレジットカードを不正利用されても返金が適用されないケース>
詳しい情報については「不正利用の補償」をご確認ください。
不正利用を防ぐためには、カード情報が漏洩しないようにすることが大切です。「イオンカードセレクト」「イオンカード(WAON一体型)」は、カードの裏面に氏名、カード番号、有効期限を表示しており、利用時に盗み見されにくい工夫が施されています。
年会費 | 無料 |
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種類・機能 | キャッシュカード/クレジット/WAON |
たまるポイント | WAON POINT/電子マネーWAONポイント |
ご利用可能サービス | AEON Pay/Apple Pay/イオンiD/家族カード/ETCカード |
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クレジットカードの不正利用による詐欺被害に遭わないためには、利用明細をこまめにチェックしたり、カード情報を見られないようにしたりするなどの対策が大切です。また、カード情報の漏洩を防ぐためには、セキュリティ機能を備えたクレジットカードを選ぶことも重要になります。本人認証サービス(3Dセキュア)が利用でき、カード番号などが裏面に表示されている「イオンカードセレクト」「イオンカード(WAON一体型)」をご検討ください。